成田市におけるスイカの栽培は、赤玉・黄玉の2種類に大別されます。赤玉は主に遠山地区を中心に栽培されていますが減少傾向です。黄玉(クリームスイカ)は、古くから久住地区を中心に栽培され、栽培が難しいとされる技術をクリアーして、良品の生産に成功し現在に至っています。
通常、露地栽培は8月にならないと収穫できませんが、現在では農業技術の進歩により、パイプハウス、大型トンネル、通常トンネルと3段階方式により5月中旬~7月中旬まで安定して出荷できます。スイカ1個あたりが重い作物ですので、収穫にはかなりの労力を必要とします。赤玉の標準が7~8㎏に対し、黄玉は12~13㎏あり、割れやすい為機械化ができず人手で1つずつ丁寧に収穫していきます。一方、栽培の省力化のため多くの農家でミツバチによる受粉作業を取り入れています。
クリームスイカの全国的な産地として成田市では年間およそ1500㌧が栽培され、関東から東北、近畿と幅広く出荷されています。赤玉より大きく、生産量が少ないのが特徴で、一般的に珍しい品種として贈答用やデザートの飾りつけなどに使われています。
ちなみに、「茎の部分が細いもの」「黒い縞模様が濃いもの」が美味しいとされています。それに加え生産者はスイカを叩いた音で美味しいスイカを見分けているそうです。出荷時期になるとJA成田市の直売所に並べられますのでご賞味ください。