野草園を歩くと、葉の緑と実の赤のコントラストが目に留まりました。真紅の果実は、薄日に照らされてとてもきれいです。実はヒヨドリなどの野鳥に食べられたのか、落ちてしまったのか、若いアオキが育っています。
和名青木は、常緑で枝もいつも青々としていることが由来です。高さ2㍍程の常緑低木で、枝は緑色ですが、古くなると木質化して灰褐色になります。果実は2㌢程で艶のある真紅の実は熟し光っています。花は5月頃に咲き、雄株雌株があり、花弁は共に4枚でえび茶色ですが、実がなるのは、雌の木で雄の木にはなりません。葉は厚く長楕円形で縁にまばらに鋸歯があり、表面は光沢があります。薬用部位は葉っぱで、火で炙ったものを患部に貼ったりします。薬効はやけど、切り傷などの保護や抗菌作用があります。
大清水の友人宅では、家の北側の防風林や、外便所の目隠しの植木として、アオキは役立っていました。葉に模様のある斑入り(ふいり)の園芸品種もあります。斑の入り方の変化が面白いです。変わった斑入りの葉があると、花瓶に挿したり、「牧野富太郎の植物図鑑」に挟んで押し葉にしたりして楽しんでいます。
雪降りてなお艶やかな青木の実
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