遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2021.10.14

アメリカセンダングサ(キク科) 115章 2010年1月号

作業場の犬走りの付近には、アメリカセンダングサが咲いています。茎は直立で、途中から盛んに枝を分け、枝の先に小さく目立たない黄色い花をつけています。辺りを散策すると、知らない間に草の実がズボンやセーターにくっついています。
和名亜米利加栴檀草は、葉の形がセンダンに似ているのと、原産地名が命名の由来です。北アメリカ原産の帰化植物で、別名セイタカウコギと言い、大正時代に渡って来たようです。茎は角張って紫褐色で、草丈一メートルほどです。実には二本の角があり、そこに小さなトゲが生えていて、衣服や動物の毛にくっつきます。ついた実の形を虫めがねでのぞくと、衣服につきやすい仕組みになっています。自分からはじけて飛んだりしません。人や動物にくっついて、実を遠くまで運ぶのです。私は、ヌスビトハギやオナモミ、キンミズヒキの仲間を、くっつき草と呼んでいます。
暮の空港周辺美化運動に、遠山蘭の会の友達と参加した時、寺台の道沿いでアメリカセンダングサを見つけました。子どもの頃、勲章に見立てて遊んだものです。懐かしくて、そっと花をつみ取って、胸につけました。

冬の野に花麗しき栴檀草

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