「わあ、もう咲いている。一番星見つけた」2月初め、寒さの中で星のような小さなオウレンの花を見つけました。根元から10㌢位の花茎を出し、2~3個の白い花をつけます。1㌢程の花は外側が萼で、中の小さな花が花弁です。葉は光沢がありセリに似ています。
和名黄連は、根茎の横断面が黄色く、節のように連なっていることが由来です。地下茎や根をかむと苦く、内部は鮮やかな黄色の常緑の多年草です。日本の固有種で、古くからの薬草です。生薬名はオウレンで、胃のもたれや食欲不振などに薬効があります。薬用部分は根で、定植後5~6年目の秋に根茎を堀り上げ干した物を煎じて飲みます。日本産オウレンは薬効が高いとされ、江戸時代には中国や朝鮮方面に輸出されていたそうです。
「もう何年も経つのにオウレンは殖えないよ。掘ってあげるから持って行きなよ」と、芝山の親戚から頂いたオウレンです。私は、数年前に栽培し枯れてしまったのでとても嬉しかったです。オウレンを薬用にするには、種をまいて収穫するまで少なくとも5、6年を要します。大切に保護し育て、次の世代に渡したい民間生薬のオウレンです。
園の隅白き黄連星のよう