焼け付くような暑さの中、東屋の前のオオケタデの紅紫色が風に揺れています。今年は格別な高温にあたるようですが、いつの間にか下の方の葉が枯れ、秋が近づいていることを感じます。
和名大毛蓼は、大型のタデで茎が太く、全体に毛が多いことが由来です。葉には、マムシの毒を消す効用があるのでハブテコブラの別名があります。アジア原産の帰化植物で、薬用や観賞用に植えられたものが野生化しています。大型の1年草で、荒れ地や道端、庭の隅などでよく見かけます。茎は直立して、竹のような節があり、上部で分岐し、枝の先に小花が集まり長さ10㌢ほどの花穂をつけます。花はイヌタデと同様に花弁はなく、がくが深く5裂しています。鮮やかな紅紫色で、弓なりに垂れ、遠くからでも人目を引きます。
「これマンドソウと言うんだよ。祭りの時に使う万灯みたいでしょ」と教えてくれたのは久米野の友達です。草丈を測ると、私の背丈を超え2メートルもありました。万灯を連想させる大きさです。オオケタデを眺めていると、植物って強い生き物だなあと感心してしまいます。
新涼や風になびきし大毛蓼