遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2021.10.20

オシロイバナ(オシロイバナ科) 第208章 2017年10月号

 こぼれ種か、去年の茎から芽を出したのか、今年もオシロイバナが咲きました。葉の間に3㌢ほどのラッパ状の花を咲かせ、茎はよく分岐し、高さ約1㍍で野生化しています。
和名白粉花は、黒い種子の中に白い粉質の胚乳があり、これを化粧のおしろいに見立てたのが、命名の由来です。南アメリカ原産で、江戸時代の初期に、観賞用として渡来した多年草です。胚乳の粉は、実際に白粉の代用にされたこともあったようです。種は緑色から黒くなり、落下します。子供の頃、秋に実る黒い種をつぶして、白い粉を顔につけて遊んでいました。別名ユウゲショウとも言われ、花は夕方に開き、香りが良いです。花に見えるのは、がくの変化したものです。色は、赤、黄、白色などいろいろで、1本の茎で咲き分けていたり、混色も見られ多用な色彩です。
大清水の友人宅に、オシロイバナが群生しています。「わぁ、オシロイバナの匂いがするよ」と私が言うと、「何も匂わないよ」と友達は言っていました。いつも花の周りにいると、匂いに気付かないようです。「何時ごろ咲くのかなあ。絞りや染め分けはあるのかなあ」と、2人でじっくりと観察をしました。

あちこちに夕べに開くおしろい花

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