私は、毎日何度となく野草園を散策しています。手を伸ばせばもぎ取れるカキの実を、すぐ丸ごと食べてしまいます。歯が丈夫なことと、子どもの頃から身近な食物として親しんできたからでしょうか。
和名柿は、赤黄により、紅葉の色と果実の色にちなむのが由来のようです。奈良時代に中国から渡来しました。6月頃、淡黄色のつぼ形の花をつけます。秋には実がなり、赤黄色に熟します。秋の果物の中でも、特に親しまれ、色、形、味などに多くの品種があります。我が家のカキは、フユウガキ、ジロウガキ、フデガキ(チンポウガキ)、ハチヤガキ、マメガキ、タイシュウガキ(新品種)等です。渋ガキは、ヘタの所を焼酎につけ、ビニール袋に入れ渋抜きをします。カキ渋は、渋うちわ、番傘などの民芸品にも利用されます。
「カキが赤くなると医者が青くなる」と言われるほど薬効があります。血液の浄化作用や利尿作用があります。二日酔い、高血圧症、動脈硬化症等に効きますが、おなかを冷やすとも言われています。我が家では、初夏には若葉を天ぷらにし、秋には有田焼の柿右門の湯呑で一服し、晩秋の里山を満喫しています。
絵にしたき熟れ柿一つ夕日浴び