10年も前に、駒井野の友達の旦那さんが、「カンツバキ2本あげるからね」と言ったので、早速、野草園の隅の方に植えました。サザンカの花が終わると、今を盛りにカンツバキの紅色の花が見事に咲いています。
和名寒椿は、寒い時期に花を咲かせることが命名の由来です。常緑中低木で、サザンカとツバキの交雑種と言われています。その為に冬期に花を咲かせるサザンカの仲間です。樹皮はサザンカやツバキと同じです。ツバキとの違いは、葉が小さくて縁のギザギザがはっきりしていることです。ツバキは、花が丸ごと落ちてしまうのに、カンツバキは花びらが一枚一枚散っていきます。剪定に強く枝は横に広がり、高さ2~3メートルであまり高くならないのが特徴です。庭園、街路樹、生け垣等に幅広く利用されています。
カンツバキは、12月頃~2月下旬頃まで咲き、花の少ない時期に咲く貴重な花木です。私は、寒さの中の冬の植物の様子を、毎日のように観察しています。黄色のロウバイやニホンズイセンのいい匂いを嗅いだり、カンツバキの紅色の花びらを手のひらに乗せたりして、冬の散策を楽しんでいます。
寒椿はらはら散って風に舞う