遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2021.10.20

ジンチョウゲ(ジンチョウゲ科) 第213章 2018年3月号

今年は、例年になく寒い日が続き雪が降ったりして、ジンチョウゲの蕾はかたいです。蕾は匂わないので、咲くのが待ち遠しいです。
和名沈丁花は、香木の沈香の香りと、丁子のような花を咲かせることが由来です。別名チンチョウゲやチョウジとも言われます。中国原産で室町時代に渡来したようです。去年の暮から蕾はついていましたが、開花は春の彼岸の頃です。蕾の外側は紅紫色で、内側は白色の花が咲きます。花は小さく地味ですが、甘い香りを漂わせ、秋のキンモクセイとともに『香り千両』の花です。シロバナジンチョウゲやフクリンジンチョウゲもあります。形の良い球状の樹形になる常緑低木です。挿し木ではつきやすいが、移植は難しい木です。梅雨の頃、若い枝を15㌢程に切り取り、葉を少し残し、植木鉢に挿すと簡単に殖やせます。
2月下旬、ジンチョウゲに合いに大清水と堀之内の友人宅を訪れました。両家とも咲くまでは時間がかかりそうです。友達は、「この木は、寿命が短く何年かすると枯れちゃうので、近くに挿しておくの」と言っていました。春の彼岸には、お墓と仏壇に花いっぱいのジンチョウゲを手向けようと思っています。

庭先にほのかに香る沈丁花

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