遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2021.10.20

センリョウ(センリョウ科) 第151章 2013年1月号

我が家の裏庭では、今年もまたセンリョウが光沢のある赤い実をつけています。一年を通して直射日光に当たらず半日陰の場所なので、実の付き方や色合いがとてもきれいです。
和名千両は、ヤブコウジ科のマンリョウに対して、背が低く実も軽いのが由来のようです。常緑性の低木で、正月の縁起物とされています。別名クササンゴとも言われます。花は夏で黄緑色、実は10月頃から赤く熟します。センリョウは葉の上の方に実をつけるので目立ち、うっかりすると小鳥に正月までに食べられてしまいます。そのため、早くから正月用の切り花としたり、ネットを被せたりしています。根際からいくつも枝を伸ばし、まとまりやすく株姿も素敵です。実が黄色くなるキミノセンリョウもあります。
5年ほど前に見学者からセンリョウを頂きました。ヤマユリのそばに移植しましたが、枯れてしまいました。一見丈夫そうですが、風当たりや寒さに弱くちょっとした環境の変化によって枯れてしまいます。裏庭に植えたところ、生育環境に適していたようで、今度は順調に大きくなっています。めでたい新年を迎えられそうな、美しい姿です。

庭木陰小鳥群がる千両の実

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