遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2023.12.06

チャノキ(ツバキ科) 第282章 2023年12月号

11月の小春日和に家の近所を散策していると、チャノキの白い花が目に付きました。急いで家に帰って栗林の先にある茶畑まで走って行きました。チャノキの所々に蕾や白い花を見つけたので嬉しかったです。

和名茶ノ木は、中国原産で茶ノ木が渡来した時に、漢名の「茶」を音読みにしたのが命名の由来です。花は10~11月頃まで咲き、常緑小低木で製茶用として各地で栽培されています。ツバキの花に形がよく似ていますが、大きさは小ぶりで白色の5弁花をつけます。葉は互生し厚みがあり、長さ5~10㌢程で長楕円形ですが、縁にはギザギザがあります。白い花びらの真ん中は黄色のおしべとめしべです。野生化のチャノキは高木になりますが、茶の葉の収穫に便利なように低木に仕立てます。薬効には疲労回復や利尿作用があります。茶の葉は冬の季語です。

我が家では、今から50年程前には、近所の

おばさん達を頼んで皆で茶摘みをしていました。今では廃校になった東小学校の校庭の隅にチャノキがあり、5月になると全校生徒で茶摘みをしました。茶摘みの歌を歌いながら葉を摘んだことが懐かしく思い出されます。

茶の花や寒さに負けず白清く

 

写真・文 安達廣子(小菅)

チャノキ

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