まだ朝露が光る頃に咲くツユクサの花は、青と白と黄色のコントラストが良く、何となくミッキーマウスの顔の形に似ています。郵便受けの周りには白花も群生し、斑入りの葉も彩りを添えています。
和名露草は、露を含んだ草のようであることが由来です。名前の通り、花は露にぬれる朝に咲いて、午後にはしぼみます。別名アオバナやホタルグサと言い、古名はツキクサです。茎の下部が地面を這い、節から根を出して枝分かれする、草丈30センチ程の1年草です。花びらは3枚で青色の2枚は大きく、1枚は小さく透き通って、雄しべが2本長く突き出ています。茎の先に貝状の包がつき、この中に数個の蕾が入っていて1つずつ咲きます。万葉集にあるツキクサの歌は、はかなさやうつろいやすさを恋心になぞられた歌が多いです。染料としても用いられたようです。
4月、遠山小学校1年生の生活科で「花の汁で色を染めてみよう」の活動がありました。どの児童も紙にツユクサの汁で指絵を描いて楽しんでいました。子どもの頃、その汁で指を染めたり色水遊びをして親しんだ、昔を思い出させる懐かしい花の1つです。
露草や我が目を奪う青の色