遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2024.09.01

ナツエビネ(ラン科) 第291章 2024年9月号

待ちに待ったナツエビネの花が咲きました。茎は30㌢程で、白い花がたくさん付いた株は見事です。栽培が簡単な春咲きエビネと違い、夏咲きエビネは何年も前から育てていましたが、思うように花が咲きませんでした。

和名夏(なつ)海老根(えびね)は、7月~9月頃に花を咲かせる「夏咲き」のエビネが命名の由来です。花は萼(がく)が後方に反り返ります。葉には光沢がなく縦じわが目立ち、長楕円形で先が尖っています。我が家のナツエビネは白色ですが、他に薄紫色等いろいろあります。ナツエビネはラン科の多年草で、環境省の絶滅危惧種に指定され、千葉県でも要保護生物に指定されています。そのため、近い将来野生での絶滅の危険性が高い植物なので、皆でナツエビネを守りましょう。保護対象としては、観賞用の採集・販売・栽培をしないことです。

ナツエビネは、暖地の山の木陰に生えます。私の今までの失敗は、冬期に寒さ対策や水やりを怠ったからです。今年は鉢植えを霜にあたらないように玄関に取り込みました。花芽でのる時期に水切れさせると、花が咲かないのでたっぷり水やりをしました。さて、来年はどうなるか今から楽しみです。

 

玄関を白く彩る夏海老根

 

Categoryカテゴリー

Archiveアーカイブ