梅の古木に「遠山野草園」の看板がかかっていて、上の方は梅の花が咲き、下の方はノキシノブが付着しています。周りには白いウメノキゴケです。これは、空気の良い場所でないと生きていけない環境指標生物です。
和名軒忍は、家の軒先などにも生育し、土が無くても耐え忍ぶということが由来です。樹上や岩上、他の草の生えそうもない場所に根を張り、少ない水分でも生きています。乾燥が長引けば葉は丸まって、雨が降れば元に戻る常緑の多年草です。葉は根茎上に並び、長さ10~20㌢程で少し垂れ下がるように着生していますが、花は付けず実も付けません。別名ヤツメランと言われ、葉の裏側の胞子のうが眼のように多数並び、その中の胞子で繁殖します。薬用部分は地上部の全草で、効能はむくみ時の利尿、おできの腫れ物等です。
2月24日、成田山公園へ自然観察に出かけました。『梅まつり』の最中でした。裏山では、シダ植物のノキシノブをたくさん見つけました。乾燥に強く、降水時にたっぷり水を吸い湿っている期間だけ光合成で、後はじっと耐えています。生きた樹木のみに着生するヨウラクランも見つけられました。
梅まつり目に付くシダは軒しのぶ
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