遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2021.10.19

ヒマラヤユキノシタ(ユキノシタ科) 第143章 2012年5月号

作業場横の原っぱに、ピンクの可愛い花とキャベツのような大きな葉が存在感を漂わせています。花の少ない時期から咲き始め、5月になっても人目を引きます。
和名ヒマラヤ雪の下は、ヒマラヤ地方を原産とし、寒さに強く冬でも常緑の葉を雪の下からのぞかせることが由来です。明治時代に渡来し、ベルゲニアやオオイワウチワとも呼ばれ、雪解けと同時に咲き始め、夏の暑さにも結構強いです。花茎を伸ばして花を咲かせ、始めは淡く段々ピンク色が濃くなります。葉は大きく丸く光沢があり肉厚で、冬には赤紫色になる常緑の多年草です。丈夫で育てやすく、葉と花の対比が良く草姿がしっかりしているため、庭の下草に使われます。
小菅のご夫妻の家には、モチノキの下でヒマラヤユキノシタが見事に咲きます。掃きだめ落ち葉を植物の根元に敷きつめ、適度な湿り気を与え丹精しています。落ち葉を天然の万能肥料として、太い根茎を株分けしながら殖やしています。これからも、お2人でいろいろな種類の草木を育てながら、落ち葉で行う土作りを楽しんで欲しい物です。

風そよぐヒマラヤ雪の下初夏近し

Categoryカテゴリー

Archiveアーカイブ