東屋の前の斜面に、今年もまた薄紫色のヒレハリソウが咲いています。何十年も前から生えていて、何度刈っても、炎天下でしっかり花を咲かせる力強い多年草です。
和名鰭玻璃草は、上の葉が茎につく様子を鰭(ひれ)に、花を白っぽいガラスに見立てたのが玻璃草(ハリソウ)の由来です。一般には英名のコンフリーの名で、食用または薬用に栽培されています。ヨーロッパ原産の帰化植物で、昭和40年代に健康食品としてブームになりました。義父もコンフリーを植え、その当時のものが野生化して残っています。
茎はよく分岐して草丈80㌢ほどで、葉は楕円形で互生し全体に白い短毛があります。初夏から秋にかけ、長さ2㌢程の釣鐘状の白から薄紫色の可愛い花をつけます。生薬名はコンソリダ根で、胃腸疾患や皮膚病に薬効があるそうです。葉の形が有毒なジキタリスに似ているため、採集する時には注意が必要です。
先日、近所の人が道端のコンフリーを刈り取っていました。通りかかった私に、柔らかそうな葉と花を数本切ってくれました。友達のご夫妻にも分けてあげると、喜んで花瓶に生けてくれました。
初秋に咲き乱れしやコンフリー