遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2021.10.20

ビワ(バラ科) 第176章 2015年2月号

 門道の右側に、昔からビワの木があります。キヅタが絡まっていたので切ると、大きく広がった葉の間で、枝先に5弁の白い花が咲いています。甘い香りを放しています。
和名枇杷は、葉の形が楽器のビワ(琵琶)に似ていることが由来です。中国原産で、葉は互生し20㌢位で、10㍍にもなる常緑高木です。兎の耳のような形の葉は厚く光沢があり、裏は綿毛が密生しています。花期は冬ですが、果実は2月末頃からゆっくり肥大し、6月頃に黄橙色に熟して食べられます。生薬名はビワ葉で、薬用部分は葉で、浴湯料として利用、風邪予防にも効能があります。初秋に、1年葉を採集し、葉の裏毛を取り除き日干しにし、細かく刻んで使います。千葉県の房州ビワは有名で、高校の時、水泳の合宿で富浦に行った時、暖地で果樹として栽培されていました。
ビワは縁起が悪いから庭に植えてはいけないとの迷信がありました。狭い庭に植えると、日差しが遮断され陰気になるからでしょう。私の今年の目標は、市販されているようなきれいに細かく刻んだ枇杷葉をたくさん作り、ビワの葉茶をみんなで飲んでみたいです。♪桃栗三年柿八年枇杷は早くて十三年

門道に甘い香りの枇杷の花

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