日当たりの良い場所を好むマツバギクは、庭の隅や石垣、道端等のいろいろな場所で栽培されています。株が大きくなるとピンクの花で覆われて、一斉に開花すると素敵です。
和名松葉菊は、葉は松葉のように棒状で、花はキクに見立てたのが由来です。南アフリカ原産のサボテンのような多肉植物なので、暑さや乾燥に強く丈夫です。別名サボテンギクとも言われますが、キク科の仲間ではありません。茎は、地を這い下部が木質で、枝分かれして横に広がり、線形の葉は対生です。草丈は20㌢ほどですが、はっきりした花形や色彩が鮮やかで、黄色や赤もありますが、基本はピンクです。常緑多肉の多年草で、枝先を摘んで挿しておくと一週間ほどで根づくので、さし芽で殖やせます。花は昼間は開き、夕方以降は閉じ、雨や曇りの日も閉じます。
先日、成田市荒海を車で通ると、マツバギクが見事に咲いていました。その家の人に、「なぜ、こんなにマツバギクを育てているのですか」と尋ねると、「土が崩れないためと、この花が大好きだからです」と話してくれました。そして、その花をくださいました。心に残るひと時でした。
松葉菊つゆ明け待ちし咲き乱れ