東屋の脇のミツマタの花は、小さな蜂の巣のように下向きに咲きます。外側が白色で、内側が黄色っぽく良い香りがします。よく見ると枝が3つに分かれています。次の枝も3つに分かれ、3つ、3つ、3つです。
和名三叉は、すべての枝が三叉に分かれて出るのが命名の由来です。三椏とも書きます。別名ミツマタコウゾやミツマタノキとも言います。中国原産で高さ2㍍くらい、葉に先だって球形の頭状花をつけます。樹皮には強い繊維があり、和紙の原料になります。しわになりにくく高級で、また虫害にも強いので一万円札などの紙幣や証書、重要書類等にも幅広く使われています。落葉低木で、葉は長さ10㌢程で薄く、放任しても不思議に3倍3倍に殖えていき、半球形の美しい樹形をつくります。園芸品種に花が赤いアカバナミツマタもあります。
昔から小菅地区では、お産が軽くなるように犬供養があります。義母は、山の中から太いミツマタを探して採って来ました。その木を削り「南無妙法蓮華経」と書き、おむすびを藁に包んで、木に引っ掛け拝みました。お陰で4人の子宝に恵まれ、有難かったです。
三椏の枝先垂れし花盛り