我が家では、屋敷林の木陰に薬味として、サンショウ、ミツバ、シソとならびミョウガ等を育てています。ミョウガは高さ1㍍、葉は30㌢ほどの多年草で、古くから食用にされていました。
和名茗荷は、漢名蘘荷(ジョウカ)の字音がなまったのが由来と考えられます。古い時代に中国から渡来して野生化してやぶなどに生えています。根元に小さな花茎を出し、そのてっぺんに花を付けます。唇形のランに似た淡い黄色の花は、1日でしぼんでしまいます。花の咲く前の方が食べるのに適しますが、花が咲かないとなかなか見つけにくいです。「ミョウガを食べると、物忘れがひどくなる」という俗説もありますが、逆に香り成分に集中力を増す効果があります。血液の循環を良くし、消化促進にもなります。
ミョウガは、夏から秋にかけての間が旬です。食物繊維が多く、特異の香りとシャキシャキした歯ごたえは食欲をそそります。地下茎はあまり太らず、食べるのは地上部です。そうめん等の薬味、卵とじ、天ぷら、甘酢漬け、千切りにし漬物に添えて、みんなで香味野菜を味わっています。
庭先に人立ち止まる花茗荷