遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2021.10.20

ムクゲ(アオイ科) 第197章 2016年11月号

 家の東側に芝山の親戚からいただいたムクゲがあります。幹は直立して、良く分枝して高さ3㍍ほどになっています。個々の花は短命ですが、新たな花が次々と咲き続け、夏から秋にかけ長期間楽しんでいます。
和名木槿は、漢名の音読みに由来します。原産地は中国です。落葉低木で、庭園や、生け垣、観賞用として庭などに植えられています。別名ハチスと呼ばれ、白色、淡紫色、淡紅色、八重咲きなどの種類があり、韓国の国花にもなっています。白色で、中心部だけ赤い一重の花は、底紅(そこべに)と呼ばれています。特に、気品と色気をあわせ持った名花です。アオイ科のフヨウ属なので、フヨウと同様、朝に咲いて夕べにしぼむ一日花として知られています。漢方では、白花の蕾を乾燥させ、胃腸薬や下痢止めに、樹皮は水虫やたむしに薬効があります。
10月に山梨県に行く途中、バスの車窓から、山の斜面に白いムクゲを何度も見つけました。「ほら見て、あっちにも、こっちにもムクゲが咲いているよ」と、友達に教えてあげました。家に帰ってから私は、5弁花の底紅に、時々会いに行っては、写真を撮っています。

 車窓より人目に付きし花木槿

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