東屋の下の池の周りには、ヤブミョウガが群生しています。杉などが光をさえぎり陰になっていて、白い花を輪状に何段も咲かせています。葉も緑で白い花との映りもよく、疲れ気味の目や体を癒してくれます。
和名藪茗荷は、葉の形がミョウガに似て藪に生えるのが由来です。ヤブミョウガはツユクサ科で、ミョウガはショウガ科です。ヤブミョウガの葉は茎の中間部にまとまって、ミョウガの葉は2列互生で、花の形は全く異なります。9月になると早く咲いた花の後は青黒く熟し、後から次々咲く白い花と入り交り素敵です。草丈1メートル程で、地下茎の各所から新芽を出し殖えます。3年ほど前、成田市文化祭の池坊華道展で、白と藍色の程よい調和のヤブミョウガの生花を見ました。以来、秋になると丸く小さな米粒のような花が、我が家の玄関を飾ります。
8月の川村庭園美術館を彩る花はヤブミョウガです。自生地は一番奥の林の中で、辺り一面白い花の群生です。今年も、「わあすごい。わあすごい」と友人と一緒に花を眺めながら、散策路を歩きました。
仲秋に花色変える藪茗荷