遠山野草園Toyamayasouen

遠山野草園
2021.10.20

ユズ(ミカン科) 第186章 2015年12月号

 庭にユズの木が6本あります。近くに行くと、爽やかな香りが漂っています。「ああ、なんていい匂いなんだろう」。ユズを薄く切って白菜に添えたり、白砂糖をかけたり、ユズ味噌等にして食しています。
和名柚子は、漢名の柚に、果実の酸味が強いことから「酢」をつけ、ユズの由来といわれています。中国原産の常緑小高木で、日本には奈良時代の頃に伝わり,各地で栽培されました。5月下旬には、芳香のある白色5弁の花が咲きます。高さ4㍍ほどで、枝には長くて鋭い刺があります。ミカン類のなかでも、寒さや病害虫に強いです。ただ、生育が遅く「桃栗三年柿八年、梅はすいすい十三年、柚子の大馬鹿十八年」と言われています。我が家では、カラタチの木で接ぎ木をすると、5年ほどで実がなりました。
12月22日は冬至です。この日にユズ湯に入ると、一年中無病息災でいられると言われています。薬用部分は果実で、ビタミンCが肌から吸収され体が温まり、風邪予防にもなります。冷え症や食欲不振にも薬効があります。もうすぐお正月です。香りが高く果肉の酸味も良いので、日本料理に欠かせません。

 夕映えを受けて輝く庭の柚子

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